かつて走ったリレー作品「クロスオーバーリレー」の個人的な反省をしていく記事。
このお話は記憶も本来の姿も能力も失った主人公「ネームレス」が同じ境遇の相方「ネームレス」と出会い、一緒に自分を取り戻す旅を続けるというもの。
旅の舞台はかつて存在したゲームの記憶が集まった巨大な墓場とも死後の世界ともいうべき「datの世界」であり、自分たちは生きながらこの世界に降りたったのだという。
この世界に存在する半透明の住人達との出会いや別れをくり返しながら徐々に自分たちの記憶を取り戻すことで、物語は展開していく。
ネームレスは「エディタ」という道具を使って半透明の住人達に由来する遺物「欠片」からデータを読み出し、その欠片の「持ち主」とされるキャラクターに変身し、本来非力である自分たちの能力を補ったり、そのキャラクターと共通する記憶を獲得し、徐々に本来の自分を取り戻しながら風まかせの旅を進めていく。
で、まずは私の走った合計5話のうちの「第5話:永遠?の海」の反省である。
この回では「アソパソクエスト」「AA黙示録名無し」の世界観を混ぜることをコンセプトとした。
アソパソクエストの世界観に、AA黙示録名無しのメインテーマである闇ギャンブルのエッセンスを落とし込むことを目指した。
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<あらすじ>
バイキソマソが支配する「カジノがある孤島」に、主人公達の乗った船は力づくで収容されてしまう。
そこには同じように力づくで連れてこられた罪の無い人たちが強制労働や犯罪やギャンブルに明け暮れていた。
脱出する為には何らかの手段で大金を稼いで支配者に支払わねばならないからだ。
やがて主人公達はこの島に連れてこられた別のネームレスに遭遇する。
物価から治安まで、何もかもがイカレたこの孤島でもっとも早くお金を稼ぐ手段がカジノに存在するスロットなのだが、そのネームレスによると「スロットはすべて裏でバイキソマソが意図的に動きを制御している」ので、真面目にやっても無駄だと説く。
ネームレス達はイカサマにはイカサマで対抗、ということで「他人への変身能力」を駆使してカジノから大金を強奪しながら破壊するという快挙を成し遂げる。
しかし結局島は全面封鎖され、破壊した犯人が見つかるまで誰一人脱出不可能となってしまったので、ネームレス達はバイキソマソを倒すことを決意する。
見事主人公達の活躍でバイキソマソは倒され、島は全面解放されたので主人公たちは次の世界へ旅立っていく。</あらすじ>
当初の目的である「殺伐とした世界観の構築」に成功したと思う。
苦くて暗くて乾いた雰囲気を出し「お祭りムードで明るくて大雑把」になりがちなこの手の企画の性質を深みのあるものに変えるのに貢献できたとしたら幸いである。
ただエグいだけだとプレイしていて嫌になるので、アソパソマソのルックスも含めてギャグ要素も意識的にちりばめていくようにした。
私の感触としては、感想が書かれた色々なブログや掲示板を見る限り「大人気というわけではないが、評判は概ね好意的」で、まあまあ成功した話だと自負している。
好きな作品&キャラクターを用いて自分好みの雰囲気が出せたので、製作はとても楽しくて充実していた気がする。
一応アクションゲームパート(苦手な人は初心者モード選択可能)もあるので今回の話で自分の技術力も向上し、作者として実りの多い走者経験であった。
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